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メール・マガジン
「FNサービス 問題解決おたすけマン」
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★第195号 ’04−03−26★
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バカ言うなよ
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●たださえ子供たちの学力が低下
しているのに、文科省は「小学校から英語教育を!」。 バカ言っちゃ
いけない、自国語での<読み書きソロバン>能力を植え付けるのが初等
教育だろう。 それすら満足に果たされていない現在、
外国語も、と欲張るのは無意味。 早く教えりゃ早く忘れるだけ、英語
で喋る機会も必要も殆ど無い<日本>では所詮金と時間の無駄、税金で
やることじゃありません。
*
半世紀前の戦争中、<敵性>英語が禁じられていた、という話はご存知
でしょうが、小学生だった私の記憶では、そんなこと全く無かった。
4年生で疎開した時も携えて行った<敵機識別便覧>、載っていたのは
主に米英空軍機だから名称や性能諸元、横文字ベタベタ。 そんなのが
公然売られていたし、持とうが読もうが誰にも咎められなかった。
数十年後、当時の級友からの音信にいわく、「君にアルファベットを
教えてもらったのが懐かしい、、」。 私のバタ臭志向とお節介癖は、
<双葉より芳し>かったようです。
考えるとオカシイ、<敵>の一つは中国。 だから漢字も? まさか!
カナだけじゃ戦争は出来ない、禁じませんでした。 多分軍人の、特に
インテリ嫌いだった陸軍の偏狭さから生じた片手落ち、、
インテリ=英語、の幻想的連想は今も。 だから<駅前留学>の類が
流行る。 中身カンケーなくうわべを装う、即ちファッション英語。
思うに<日本人>、本質的に外国語嫌い、だから上達しない。 適訳が
無いIT用語はカタカナでOKするとして、商品名やデザインにやたら
横文字を使いたがるのは多分潜在的劣等感の裏返し、<補償作用>。
* *
当然、<敵性国語>でなくなって60年経っても(国民平均6年以上も
学校で習って尚)英語力は惨憺。 たとえば、就任後の初訪米で山荘に
招かれた小泉首相、同じジャンパー着て大統領と並んで大ニコニコ、
は良かったが、その感想「
Better than expected. 」には愕然とした。「
Better than nothing.」も同然、相手さんを目の前にして言うことじゃないでしょう。 バカなやつ、、と評価を下げられたに違いない。
<ロンドン大学留学>、国の代表者がこの有様、下々は推して知るべし。
Tシャツやペーパー・バッグの意匠英語?に限らず、工業品やそのカタ
ログ、説明書などの文章英語にも疑問なのが依然少なくない。
* * *
絶叫的スポーツ報道は特にバカを言いがち、日本語だけでなく英語まで
乱す。 たとえばシーズン間近のプロ野球、劇的ホームランだから記憶
に留めたい、でだろう<メモリアル・アーチ>。 キモチは分かる、が、
memorial arch、、辞書には<記念門、凱旋門>、野球的用例は一つも
無い。 そもそも
memorial、<記念の>に並んで<追悼の>とあって、メデタイ方の<記念>ではない。 どうしても、なら
memorable か。
arch もダメですね。 どこかに「ホームランは
arc 、、」とあった。二つ合わせて<メモラブル・アーク>、、 これ、通じるかな? バカ
言うなよ、かな? どなたか教えて下さい。
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言葉は心得て使うべきもの。 よく知りもしないのをいい加減に使えば、
さぞ結果は良くなかろう。 まして、無かった言葉を勝手に作ってでは。
たとえば<フリーター>とか、、
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●フリーなアルバイター、
だからフリーター? アルバイ<ト>はドイツ語だそうだが、<ター>
はどうかな? でも、フリーは英語だろう? <気ままに仕事を選んで
働く人>と訳?せば何か楽しげな印象、言葉のマジック。 実質<少女
売春>を<援助交際>とボカす、あの類。
ネットには、<1980年代後半アルバイト情報誌の造語として生まれた>、
<その時の定義は「何らかの目標を実現するため、あるいは組織に縛ら
れない生き方を望んで、あえて正社員でなくアルバイトを選ぶ若者」>
造語の生みの親、アルバイト情報誌元編集長の道下裕史氏によれば、
「文筆業など、すぐには生活基盤の安定しない目標を追いかけながら、
生活のためアルバイトをする若者への応援の気持ちを込めて、、
だそうだが、四半世紀を経る間に意味合いも変わり、
、、今はそういう志を持つ人は少数派になったようで残念です。」
<目標を追>ってドン・キホーテする人、だったら<キホーター>とか
すりゃ良かった。 もともと<志を持つ人>は多くないし、その<志>
も早晩消滅、、 残るのは<フリーター>なる無国籍アイマイ語、、
*
それが公認?されたか<国民生活白書>にも「学生と主婦を除く15〜
34歳の若年労働力のうち、パート・アルバイト(派遣等を含む)及び
働く意志のある無職の人」と定義されている、というから<日本>的。
本職かシロートか、の観点で、私は<パート>を含めることに不賛成。
能力や意識、態度は本職さん、だが、相当の理由があって稼働時間が
on part-time basis、という人までフリーター扱いするのは不適切。
当初の定義では<自らの意志で選ぶ境遇>だった<フリーター>、今は
雇用環境が厳しくなって、<正社員を希望しても叶えられず、やむなく
不利かつ不安定な身の上に甘んじている人>、即ち<強いられた境遇>。
そこにもう一つ、<高卒者の進路選択肢としての>というのが加わる、、
<自らの意志で選>んだ、しかし<志>なんて全く無い若者たち。
その実例を見せてくれたのは、3月7日のNHKスペシャル・21世紀
日本の課題、<フリーター417万人▼の衝撃>。 (▼2001年現在)
カメラは(類似の話題で以前も取り上げられた)都立淵江高校(足立区)
へ行く。 そこでは卒業者の3分の1が<フリーター志望>、理由は
・<やりたいことじゃない仕事>はしたくないから
・2、3年考えて、自分のやりたいことを見付ける時間として
だそうだが、バカ言うんじゃないよ君ら。 これだからヘンな<英語>
は困る。 誰かはその気になり、どこかでは使い、それでヘンなことに
なる、、言霊恐るべし。
学校側も指導に懸命だが、見るからに落伍者風の彼ら、どだい就職活動
などせず「フリーターがあるから焦らない」と平然。 進路指導教諭は
「卒業時が一番大きなチャンス。、、、後でいい仕事に、なんて、
そんな甘いもんじゃない」と叱咤するが、一方、生徒たちが「働くこと
について深く考えていない、、」と諦め顔。 結局、201人中40人
余りがフリーターに。 付ける薬なし。
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彼らがこの番組の先を観ていたら<甘いもんじゃない>ことが分かった
ろう、、いや、分からないかも、、という程度のがかなり含まれている
だろうフリーター、だから枢要な業務に就かせるわけが無い。 いわば
IT化、自動化できないからやむなく、の人間ロボット、いわば消耗品。
当然期間限定・低給不遇、「収入が少なく、将来が不安定、、」の嘆き。
神奈川県主催<フリーター就職支援セミナー>に出た青年、「<自分が
無い>状態」、「合う、合わない関係なく働きたい」。 今は契約期間
2ヶ月の点検作業アルバイト、先の見込み無し。 「浮き草人生、何か
あったら一巻の終わり。 どうなるんだろう、、」
公務員試験に落ち、当面の生活費を、でアルバイト人生に突入。 以後、
土木作業員、レンタルショップ店員、宅配便、、など30種。 正社員
の職を求めて職安に通うが、年々キビシクなる一方。
何せ企業はアルバイト経験など全く評価しない、応募しても書類選考で
落とされる。 「高度な経験やスキルを求める時代、と認識してはいる
が、難しい」、即ち
< once フリーター, for life フリーター > 。
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かくて<18才から60才までの収入合計>には、正社員2億3千万円、
フリーター6千万円、の大差が生じ、年間<消費>額も正283万円に
対しフ104万円。 まさに<不利ーター>、
それが激増傾向、だから個人消費も納税額も伸びない。 2010年の税収
は国と地方で1兆4千億円減、経済成長率-1.9%の見込み。
しかもフリーターの8割が両親にパラサイト。 で、親世代の貯蓄取り
崩しが進んでおり、親子もろとも沈没、もあり得る。
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●しかし企業はその状況に
即応、、の例が紹介されました。 一つは靴販売
ABCmart。 60%がアルバイトだが、優秀者は正社員に抜擢する。 仕事は厳しく、3人に
1人が3ヶ月以内に辞めるが、「、、合わなければすぐ辞めて構わない。
、、毎週採用試験、倍率4倍、、、困らない」。 自然淘汰、優勝劣敗。
もう一つはカジュアル服販売<ギャップジャパン>、9割がアルバイト。
働き方や能力を多角的に査定し、評価の高い者には長時間勤務を許すが、
低い者は短く、かつ穴埋め的時間帯を割り振る、、 ここでも優勝劣敗。
つまり企業にとってフリーターは、成果主義が適用しやすく、随時調整
可能な便宜的戦力。 社保・退職金など不要の有利な雇用形態でもある。
非正社員依存の傾向が緩むことは無さそう。
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「製造業でもフリーター活用が進む、、」の例は請負会社<日総工産>。
鉄鋼、自動車、電機、機械など製造現場の業務委託を受け、ライン全体
を請け負い、そこへ短期研修で育てたフリーターを送り込む。 すでに
全国、100万人契約している由。
だが委託企業側にとって、真の生産性向上にはならない。 臨時だから
企業風土には染まらず、正規作業者と仲間意識を抱くことも無い、、で
ギスギスするし、まして技術の継承は望めない、
と分かっていてもコスト削減優先、請負会社に依存せざるを得ない現実。
なら<以心伝心>に頼らず、<考え>を<目に見える形>にするツール
Rational Process などを用い、正規・派遣間の円滑な疎通を図らにゃ、、
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両者の違いは特に<意欲>と<問題解決力>にあり、それがフリーター
の正社員昇進を難しくしているという。 前者は本人次第だが、後者は
正社員といえど誰でも具えている能力ではないし、その気があれば技法
(たとえば
Rational Process )で補える。 そして問題は常に起きる、キラリ!を見せるチャンスは必ずある。
その職場での経験や専門知識では譲るとしても、着眼、分析そして提案、、
技法の活用でフリーターが正社員を超える、ことも可能。 むしろ発想
を妨げる先入観や固定観念が無い分、有利かも知れません。
リストラで数が減った正社員は仕事量が増えて過労死寸前、本来の問題
解決力が揮えずにいることも多い。 それをフリーターが助ける、てな
場面があっても宜しかろう。 バカ言うな、と無下には退けまい。
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初等教育は人生の基本、ハンパ英語はそれに値しない。 叩き込むべき
は<考え方>。 それを体系化したのが<技法>だし、ワークシートを
埋めるのは日本語。 だから頭脳的、時間的負担は僅かで済み、
使えば忘れることも無い、「フリーターになろう!」なんていう愚かな
判断も避けさせられる。 不幸にも「なってしまった!」場合は、その
技法の力で起死回生が図れる。
Rational Process は「バカ言うな!」と言われないための技法、、
■竹島元一■
■今週の
<私の写真集から>は ★ミラノ駅コンコース★================================================================
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